ゲド戦記の話

え~少し前の話ですが。
島根がテレビに露出しているとのことで久しぶりにテレビを起動。
目的の島根の僅かな露出を見た後、チャンネルをチェンジ。
裏でゲド戦記がやっていることが判明。
最後まで視聴…。


というわけでゲド戦記見ました。
これが三度目?の視聴になるわけですが、まあ大体始めに見た感じと印象は変わりませんでした。
言いたいことは山ほどあるんですが、まずはキャストにちゃんとした声優を使って欲しいということが一つ。
これでは聞くに堪えません。
キャラに命を吹き込むはずの声が自己主張しちゃってます。
(つд`)勘弁してください…。

…以下かなりネタバレとチラ裏長文なので人生にゆとりがある方だけお読みください。

ゲド戦記を無理に例えると延々と説明しかしない包丁の実演販売人。
「奥さんこいつは切れるよ!本当に良く切れる!まな板だって切れちゃう!」
と言っときながら実際包丁でまな板を切ったりしないのでこちらとしては「それ本当に切れるの?」と疑心暗鬼になってしまう。(( ゚д゚)例えを使う意味あったのか?)
つまり全部台詞にたよってテーマを説明しようとするから説教くさいし、わざとらしいんです。
命の大切さを伝えるのはいいけども行動ではなくて語りに頼ってるからなんだか終盤部は宗教の勧誘ビデオ見たいに感じてしまうし。命の大切さを言いまくってたテヌーがドラゴラムでクモを焼き殺しちゃうのもどうかと思うんです。
いくら永遠の命を求め、死から目を背けているとはいえそれがクモを殺す理由になるとは思えないし、題材の「生きる」という意味をわからせるのなら「死の恐怖に怯えながらも残りの人生を生きろ!」とクモを見逃した方がまだその行動に正当性と説得力があるように思えるし、そっちの方がジブリ的だったような気がします…。
安易にラスボスを倒したから大団円みたいなノリはどうにも物事の本質から目を逸らしているように思えてしまうんですよ…。
他の人に何かをやってもらいたいのならばまず自分がその模範となるように心がけなさいという言葉に従うのならば、テヌーの行動はどうかんがえても真逆ですしね…。
冒頭の父親殺しの件も投げっぱなしになっているせいでキャラの存在感と説得力を弱める結果になってしまっています。
ディーン・R・クーンツがその著書の中で
「凶漢が60人も射殺したり
ハイジャック機をホワイトハウスに激突させたとして
その動機が失業保険の支給が一日おくれただけとなると
その小説を買ってもらうのはむずかしい」
と書いているように登場人物の動機付けというのは物語に必要不可欠なエッセンスなのですが、このゲド戦記にはそれらが決定的に不足しているように思えます。
テルーやクモも同じです。
キャラに確たる動機がないので説得力と存在が浮いちゃっているように感じます。
道中やら大して必要でないカットを入れる代わりにそれらをくわえた方がまだキャラの個性やら厚みを引き出せたように思えてしまうんです。
まあこいつは素人考えですが…。

…で、「ゲド戦記」なのにどう考えても物語の中心にゲドがいません、あくまで引き立て役です。
「アレン戦記」にした方がしっくりきます、ゲドも大賢人のわりにぱっとしないですし…。

あとどうもこのゲド戦記見ていて妙にテンポが悪いように感じるんですよね。
理由を考えてみるに移動や行動の合間に無駄なカットが入り込んでいたり変な具合にシーンが飛んでるせいではないかと…。

入り口が閉まっている→どこか他のルートを探そう→いきなり飛んで城の縁とか
変な省略のせいで妙な違和感とぶち切れ感があります。
せめて城の縁に移る前にテヌーにその縁を見させる必要が合ったような気がします。
いきなり場面が飛んだように思えて少し変に感じました。

テヌーをクモが連れ去る→アレンそれを上から見下ろす→階段を降りる→いきなり飛んでクモが塔の階段を上っているシーン
やっぱり飛んでますし、階段を上るクモの動きが鈍いんで完全にテンポが失速してしまいました。さらにカメラが引いている上固定されているので余計に止まってるように感じてしまいます。

階段を下りる→テヌーがハイタカを見つける→階段を少し下りて城の縁にジャンプ→その後テヌーもジャンプで受け止める
ラストシーンに近い場面なわけですが視点がハイタカの処刑に集中しているのでテンポ的に屋根の上をつたうなりして真っ直ぐ塔に向かうべきシーンなような気がするんですが塔とは逆方向に階段を降りるシーンのせいで流れに逆行してワンテンポ遅れてしまっているような印象があります。
テヌーもこのシーンの中で「無理だよ…」と言ってジャンプするのを躊躇するんですがそれはここで加えるべき要素では無いような気がします。
ハイタカが今にも処刑されかかっているんですから躊躇したとしても何も言わずに一度下の方をみる程度にとどめるべきだと思います、命を大切にする人間ならなおのことです。
といいますか龍になれるのなら高い所は平気な気がするんですけど…。

ラストシーンもなんだか微妙に地味なのでクモが冥界の門を開けたりするような派手なシーンが欲しかったような気がします。そして冥界の門を魔力によって閉めるハイタカ(ゲド)そんくらいしないとゲドの存在価値が…といいますかこれって原作でしたっけ?確か一度開かれた冥界の門を閉め直すのに魔力を使い切ってしまったゲドは魔法が使えなくなるとかなんとかじゃなかったでしたっけ?
まあ自分原作を読んでないので何ともいえんのですがどこかで聞いたような聞かなかったような…。
まあとにかく忘れました…。
冥界の門を開ける!なんてワクワクドキドキすることだと思うんですがなんでそいった緊張シーンを使わなかったんでしょうかね?
緊張感を増すクライマックスにうってつけなシーンなような気がするんですが…。
やばい!まずい!このままでは大変なことになるという盛り上がりはこの「ゲド戦記」の中では全然無かったような気がします。
う~んなんだかなぁ…。

まあとにかく今度原作を読んでみます。
それではまた。


( ゚д゚)えっ?「ゲド戦記の話だったのになんで絵が猫の恩返しのハルなんだ?」だって?
いや単にネコミミが描きたかっただけですよっと…。
といいますか一週間前に猫の恩返しやってたんですね…。
むしろそっちの方が見たかったす…。
(まあ、ゆとりがあればテヌーも描いてみたいですけど…)

で絵の方ですが始めてSAI使って描いてみました。
色々いじってみましたが感触的におもしろかったのは筆の塗り。フォトショップの指先ツールとブラシを合わせたような感じでなめらかな色塗りができます。
まあ初ということもあってか塗りはしょぼいですが。
(レイヤー数使わない厚塗りはどうにも慣れれないorz…)
あとこういった塗りをするなら主線はもう少しどうにか他のやり方を考えた方がいいかもしれません。
(というかハル似てない…(´・ω・`)


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