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東京旅行の話

2007年3月18日
−東京への旅、その雑記のようなもの−
 名古屋を5時過ぎに出発し、一路『品川駅』へ向かう。駅周辺まで近づくと車窓にぱあっとビルの夜景が広がる。品川駅周辺は一年前よりさらにビルが立ち並び、急速な再開発が進んでいる印象を受けた。一年で変わるそれが東京なのだ…。
 東京の空気を肌で感じながら私は山手線に乗りかえ、『代々木』へと向かった。その途中、窓の外に渋谷のスクランブル交差点が見えた。学生時代毎日のように通っていた渋谷を見ると東京での生活が急に懐かしなる。今ではこの東京で生活していたことなど遠い昔の話のように思えてしまう。


 『代々木』へと到着するとすぐに大江戸線へと乗り換え一日目の目的地である『光が丘』へと向かう。『光が丘』では大学時代の先輩I氏との飲み会がセッティングされている。氏と飲むのは丁度一年ぶりになるが、学生時代は毎日のごとくに酒を飲みあった仲なのでとても久しぶりのように思えてしまう。
 『光が丘』へと到着すると氏は既に駅で待っていてくれた。
 「おう、久しぶり」
 「どうも、お久しぶりです」
 短い会話の一つ一つにも懐かしさがこみ上げてくる。やはり旧友と会うのはいいものだ。
 その後『光が丘』にはI氏の馴染みの店があるとのことだったので、私達はそのお好み焼き屋に向かうことになった。
 途上ふと空を見上げる。
 明るい。
 東京の街の明かりを空の雲が反射し、上空にうす緑色の薄い光が広がっている。
 それは悲しげでもあり、懐かしくもあり、排他的でもあり、寛容でもあり…。
 まさにそれは東京を示す照明。
 らしくはあるが一方でそれは星の光を遠ざけている。
 ………

 件のお好み焼き屋に到着すると私達は店の一番奥の席に腰を下ろした。
 店はとてもアットホームな雰囲気だった。I氏はその店の相当の常連らしく店のおかみさんの娘さんとも知り合いだという。
 「まあ、まずは乾杯」
 「お疲れ様です」
 体に染み渡るとはまさにこのことだこの瞬間のために生きていると言っても過言ではない。………いやまあ、多少過言ではある。
 お勧めの沖縄産モズク酢を食べた後、旅の疲れは霧と消えた。
 やはり疲れには酢が利く、後旨い物。
 さてこのお好み焼き屋の後はI氏の家で二次会だ。こうなれば野と慣れ山となれ………とことん飲むべし飲むべし………。


 翌朝…目が覚めたのは昼過ぎ。体に僅かに酒の酔いが残っている。手早く身支度を済ませるとI氏と共に宅を出た。
 外は風が強く昨日より寒い。
 『光ヶ丘』でI氏とはお別れとなる。いや実にお名残惜しい。
 再会を約し、互いの息災を願った後別れ。私は再び大江戸線へと乗り込んだ。

飲みすぎたか?いやそうではない、そうではない。
自分に言い聞かせるように呟く。
そう…まだ終わりではない。
ー渋谷午後6時ハチ公前へー

次の旅はもう既に始まっているのだ。

東京旅行2へとモズク…じゃなかったツヅク

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